暑くなってくると、とたんに"ぷるぷる"に目がなくなります。あ、二の腕のぷるぷるじゃないですよ、食感のぷるぷる、です。しかも、私はゼラチンよりも寒天びいきで、豆かんにはじまり、季節のフルーツで作ったジャムを添えて、あずきをのせて、と寒天とともに過ごす夏を満喫しています。
そこでハタと気づいたのが、寒天ってどうやってできるの? ということです。普段はパウダー状のものを使っていますが、海藻からできている以外には知りません。というわけで作ってみました、海藻から。今回はところてんにチャレンジです。
用意したのは天草(静岡・伊豆産)です。
今回は天草50gに対して水2400mlで煮込んでいきます。
天草、水を鍋に入れて、沸騰したら酢を大さじ1加えます。
こうすることで、天草の溶けがよくなるのだそう。
海育ちのワタクシですが、海藻のにおいをなめていました。
煮込まれた天草の放つにおいといったら、もう。
思わず換気扇のボタンを弱から強に変えてしまいました。
あとは、とろみが出てくるまで中火で3、40分煮込みます。
写真では分かりにくいでしょうけれど、40分後には天草から成分が溶け出し、
水がとろっとろになっています。
これをさらしなどでこします。
普段見慣れたものと比べると、黄味が強いと感じます。
こしたものはバットなどに入れて冷やし固めます。
固まったら、天突きに入る大きさに切って、押し出します。
手でもっただけで、ぶりっぶりの弾力が手に跳ね返ってきます。
これは食すのが非常に楽しみです。
さて、容器に入れたら、勢いよくひと突きです。
にょろろんと現れたのは、まぎれもなくところてんのソレです。
あまりにも楽しくて、際限なく突いていたくなるのを抑えて、いただきます。
まずは何もつけずに味見。
しつこくない上品な磯の香りがふわりとして、歯ごたえもあります。
これが天草から抽出した濃厚なエキスゆえのところてんなのでしょうか。
さて、ここからどんどんエスカレートしていきます。
関東育ちなので、まずはベーシックに酢醤油。
からしもつけてみます。納得のおいしさです。
続いては、関西では一般的だという黒蜜で。
黒蜜好きですので、ところてんを黒蜜で食べるのが初めてでしたが、これは好きに間違いありません。当然のおいしさです。
最後は、ウーロン茶で作ったシロップをかけてみました。
クコの実もちらしていただきます。
ウーロン茶の香りで一気にアジア顔になります。これもおすすめです。
さて次は...と思いましたが、うっぷ。そうでした、天草は食物繊維の宝庫です。
おなかがパンパンにふくれて苦しくてギブアップ。
まだまだ夏は長いですので、またいつか新たなところてんの味を開拓することにします。